COLORMUNKIで遊ぼう。スキャナー編その1
COLORMUNKIではスキャナーのプロファイルは作れませんが、スキャナーのプロファイルを作る手助けをすることが出来ます。カメラやスキャナーのプロファイルを作成できるフリーソフト、CoCa(Color Camera Calibrator)を使います。CoCaもArgyllCMSをベースにGUI化したソフトです。ありがたい世の中です。
CoCaでは、ターゲットにマクベスチャートやIT8を使う事ができます。が、チャートって高いんです。一万円以上します。だから作っちゃいましょう。前回プリンタープロファイルの精度確認にマクベスチャートもどきを作ってプリントし、測色しました。そのデータを利用します。

リファレンスファイルの書き換え
CoCaをインストールしたフォルダのcoca/argyll/ref/ColorChecker.cieが、リファレンスファイルです。ColorChecker.cieをエディタで開くと、Labデータの記述があります。この数値をマクベスチャートもどきのプリントをカラーモンキーで測色した実測値に書き換え、別名保存します。カラーモンキーの精度をそのまま利用するわけです。

プロファイル作成
プリントしたマクベスチャートもどきを、無補正でスキャンしtiffファイルで保存。これをCoCaでターゲットとして開き、書き換えたリファレンスファイルを指定して、プロファイルを作成します。

精度確認と補正
さて、目視で確認した限りでは、悪くない気もしますけど、確認しましょう。カラーモンキーでマクベスチャートもどきのプリントを実測したデータと、CoCaで作成したプロファイルをあてたスキャンデータをフォトショップで重ねてみます。丸の中がスキャンデータです。PX-A720のスキャナで試しました。

色の傾向はほぼいっしょですが、スキャンデータのほうが明るいですね。補正をあれこれしてみましたが、結局、色は変えずに、明度-7 コントラスト-13でここまで合いました。

とりあえず、この24色に限っての調整ですけど、ここまで合えば使い物になりそうです。試しにエプソンのドライバーに入っていたプロファイルを当ててみましたが、明暗はいい線いってたけど、全体に赤い傾向。あれこれ補正して、この程度。バラツキがありますね。

昔、EZCOLORで作ったプロファイル。今でもこれを使っているが、やや赤い傾向。これも追い込んでみたけどやはり、COLOR MUNKI+CoCaチームには及ばない。

分光光度計さすがです。しかしスキャンの度に補正するのも面倒だし、どうせなら一発でプリントに使えるぐらいのデータに持っていきたいので、もうちょい設定を追い込んでみよう。