2011年7月28日

COLORMUNKIで遊ぼう。モニター編その2

DispcalGUI

カラーマネジメントの機材もソフトもとても高価なイメージがあります。まあ、実際そうです。コンピュータやモニターがどんどん価格下落する中にあっては、よけい目立ちます。それでも世界を見渡すと、なんと無料のカラマネソフトもあるんですね。ArgyllCMSは無料でありながら、モニター、スキャナー、プリンターのプロファイルが作成できるソフトウエアです。ただ、コマンドプロンプトで操作するというマニアックな仕様で、なかなか手強い。そこで、DispcalGUIから挑戦してみましょう。

DispcalGUIとは、Argyllの、モニターキャリブレーションのみに特化したソフトでGUIで使えます。しかし、これもすんなりとは使えません。

1 下準備

インストール後、Argyllもハードディスクに保存して、binフォルダを参照するよう指定します。さらに、COLORMUNKIのX-RITEのドライバーを削除して、Argyllのフォルダ内のドライバーをインストールする必要があります。通常の使用に戻すには、逆にX-RITEのドライバーを再インストールする必要があります。画面の各項目を解読しながら、キャリブレーションを開始します。

2 モニターセッティング

計測開始すると、左側にコマンドの窓が現れます。指示に従って初期化、ゲイン調整、キャリブレーション続行とキーを選択していきます。ゲイン調整では、リアルタイムに数値が変わるので、それを見ながらモニター側で輝度とRGBゲインを調整します。

3 キャリブレーション&プロファイル作成

キャリブレーションにはとても時間がかかります。測色と計算で30分以上かかりました。テストチャートの色数を減らせば、もうすこし短時間になりますが、それでも15分ぐらいはかかるでしょう。結果のガンマ補正を見る事もできます。

Dispcalは、測色誤差が大きい場合、数回同じ色を再計測し、それでも誤差が大きいときは、平均値を選択するようです。ログウインドウを表示させながらキャリブレーションすると様子がわかります。暗い色で再計測が多いです。よくみると暗いところで、ブルーがやや波打ってます。モンキー純正プロファイルではこのような傾向はありません。

もしかしたら、モンキーは暗いブルーが苦手なのかも。海外サイトでは、分光光度計は暗い色ではノイズが出て正確ではなくなるという議論が目立ちます。

Display Calibration Hardware Capabilities

結果

ほとんど変わらないのですが、ほんのわずかDispcalが色濃く(暗く)補正される感じです。WINCOLORで3D表示させても、わずかにデコボコする程度です。Dispcalは測定色数が多く、さらに増やす事もできますが、パッチ数はもっと少なくてもいいと思いますけどね。モニターはRGB入力でRGB出力ですから。

DispcalGUIはモンキーだけでなく、古いキャリブレーターから、SPYDER、i1 Display2、i1 PROまで幅広く対応してますから、一度試してみることをお勧めします。

意地悪く考えれば、X-RITEは自社製品の欠点を晒したいとは思わないでしょう。例えば、COLORMUNKIに誤差の出やすい色域があったとしたら、前後のデータから、補正されたカーブを作ることだって出来るわけです。そういう意味では、DispcalGUIはCOLORMUNKIのRAWデータからプロファイルを作るわけですから、モンキーの真の力を見ることが出来るのかもしれません。

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