COLORMUNKIで遊ぼう。プリンター編その2
ArgyllCMSに挑戦
より高精度のプロファイルを作る為にArgyllCMSにチャレンジしました。ArgyllCMSGUIというグラフィカルインターフェイス版もあるのですが、カラーモンキーのパラメータにまだ対応してないし、結局パラメータやらコマンドの意味を調べないと使えないので、かえって使いにくい。忘れないうちに、備忘録も兼ねてプリンタープロファイルを作る場合のみの手順だけメモしておきます。パラメータは最低限です。紙とインクがもったいないので、最初はPX-A720で試してみました。
1 下準備
ArgyllCMSをダウンロードして解凍。
Dispcal同様にX-riteのドライバーを削除し、Argyllのフォルダにあるドライバーをインストール。
binファイルをCのルートディレクトリへ置く。
プログラム、アクセサリからコマンドプロンプトを起動。カレントディレクトリをbinに移動。

2 ターゲットファイルを作る。
C:¥bin>targen -v -d2 -G colormunki
これで、colormunki.ti1というターゲットファイルが作成されました。指定なしなら836色です。
3 印刷用ターゲットデータを作る。
C:¥bin>printtarg -v -iCM -h -t -pA4 colormunki
これで、印刷用TIFFデータがA4で4枚作成されます。colormunki_01.tiff~04.tiff。
colormunki.ti2は参照用データです。
4 データを無補正で印刷。
TIFFデータを無補正で印刷、充分乾燥。
5 印刷したターゲットをカラーモンキーで測色。
C:¥bin>chartread -v -c1 colormunki
本体のキャリブレートをしたのちに測色開始。ABCと番号のついた側から、一列ずつ測色します。3列がちょうどカラーモンキーのボディの幅なので、それを目安にするといいです。定規を添えるとものすごくりやすくなります。落ち着いてゆっくりやればエラーは出ません。出ても戻れます。

どうですか、カラーモンキーってこんな事まで出来るんですよ。これでi1 Proと同等です!っておいおい。
最後は”d”のキーを押して終了しないと保存されないので注意。
測色データは、colormunki.ti3に保存されます。
6 データからプロファイルを作成。
C:¥bin>colprof -v -qh -D”PX-A720 plainpaper” -cmt -dpp colormunki
これで、colormunki.icmという名前のプロファイルが出来ました。-Dはフォトショップでプロファイルを選択するときに表示される名称なので必要です。パラメータのオプションはたくさんあって、フリーのCMSとは思えないですね。理解して使いこなすのは大変ですけど、モンキーでプリンタープロファイルを作るだけならこれだけです。
プロファイルを検証
全体にやや濃い感じはします。COLORMUNKIで測色してみると、やはり全体的にやや暗い。

でもまあ、紙色に対して平均的に暗めにでている感じはします。通常のCOLORMUNKI DESIGNで作成したものと、比較してみました。四角が通常のカラーモンキーの実測色。丸の中がArgyllで作成したプロファイルのプリントを実測したもの。

目で見た限りはほとんど差を感じないですけど、こうしてみると違いがよくわかります。どちらも普通紙用なら充分使えるプロファイルではあります。
さて、ArgyllCMSでなんとかプリンタープロファイル作成まで漕ぎ着けました。次は、どのプリンターで試そうか?