2010年3月17日

スキャナーの実質解像度

スペックだけはものすごい最近のスキャナだが、本当に6400dpiもあるのだろうか?
数字と表現のマジックにだまされていないだろうか?

エプソンのGT-X820は6400dpi。本当だろうか。
こいつのCCDはRGB各色4ラインで合計12ラインだそうだ。とてもすごそうに感じるけどよく考えてみよう。
6400/4で、実際は1600dpiのセンサーをわずかにずらして4つ並べたものではないか。以前は千鳥配列とかいって半画素ずらし(6ライン)だった。この6ラインccdのエプソンGT-F600で以前試したが、2400dpi(ライン一列分)はくっきり感があったが、4800dpiでは、ぼんやり拡大されただけの印象しかなかった。

一列のccdラインセンサーの素子と素子の間にまったく読み取れない領域があるなら、半画素ずらした2列目のラインセンサーが生きる事になるが、実際の読み取り範囲は、一列でも少し重なっているぐらいではないのだろうか?半画素ずらしでこんな程度だから、さらに間に2画素もぶちこむと、もうボケボケなのでは?
というわけで、GT-X820をお買いになった方、ぜひ、1600dpi,3200dpi,6400dpiでスキャンして画質、解像感の違いを確認してみてください。3200dpiと6400dpiをフォトショップで3200dpiに縮小したものを比較して、後者がだんぜんよければ6400dpiのメリットがあることになります。

photo-iのレポートでもGT-X970に比べると明らかにぼけて(輪郭が太くなって)ますね。

ソフト補間を避ける

スキャナーのドライバーでは、任意でいろいろな解像度を選択できてしまいますが注意が必要です。
実際にスキャナーがスキャンできる解像度は限られています。例えば2400dpi程度のスキャナでは、2400、1200、(800)、600、(400)、300、200dpiなど、せいぜい5、6段階の解像度でしかスキャンできません。センサーが移動するスピードで縦方向の解像度が決まりますが、それが実際は数種類しかないのです。以前スピード比較をしていて気がつきました。

つまり、360dpiを指定してスキャンすると、スキャナーは400あるいは600dpiでスキャンしてから縮小したデータをソフト的に作ります。GT-F600だったらフィルムスキャンで3200dpiを選択すると、実際は4800dpiでスキャンされ、リサイズされるので、時間はよけいにかかるは、画質はぼんやりするはであまりいいことないです。GT-F600だったらフィルムスキャンはCCD1ライン分の2400dpiで充分でしょう。

せっかく時間をかけてスキャンするのだし、そのあとレタッチなどして手を加える元データですから、できるだけデータの劣化は避けたいものです。CCD1ラインの解像度を基本に、2あるいは整数で割り切れる解像度を選択してスキャンするのがいいと私は思います。GT-X820であれば1ライン1600dpiを基準に、800、400、200dpiなどを選択するといいでしょう。

これ以外の解像度を選択したり、スキャナドライバーでの拡大、縮小はソフト補間となって画質劣化につながります。私はやっていません。反射原稿は600dpiでスキャンして、レタッチして保存しておき、プリントするときに一回だけリサイズし、必要があればアンシャープを適度にかけてます。エプソンのプリンタなら360dpiに、キャノンならそのままか300dpiに、商業印刷なら350dpiにします。要するにスキャンから最終出力まで、拡大縮小はしない、しても一回限りを基本にしています。

GT-X970は素晴らしいスキャナだと思いますが、これも6ラインですから、リアル6400dpiかというと?です。
デュアルレンズを採用しているので、フィルムホルダーでは、1.5倍ズームとなり、1ラインの解像度は3200dpiにあがります。このときは、3200、1600dpiはリアル解像度ですが4800や1200dpiはソフト補完。反射原稿や大きなフィルムではガラス面がピント面となり1ライン2400dpiが基準になります。このときは3200、1600dpiではソフト補完で画質が悪くなります。
なんとも癖のある?スキャナですね。

CISスキャナでは、1200、2400dpiのものが多いですね。多分?1ラインのセンサーだとは思いますが、最近は4800dpiのもあるし、よくわかりません。1200dpiのCISスキャナーなら、300、400、600dpiあたりはOKで800はダメ。
キャノンのCISは画素ずれがあります。昔の600dpiタイプのものや複合機のMP500などでも確認しました。
印刷に影響するまではいかないにしても等倍で見てしまうとかなりひどいものです。
エプソンのCISも画素ずれがありました。15ミリ弱のピッチで入ります。
HPの複合機のCISも数年前からギア駆動になり、購入は控えてましたが先日500円のジャンク品を試してみたらひどいものでした。画像がガクガクで使い物になりません。エプソンの複合機のCISスキャナはスピードは遅いですが画質は比較的まともです。

縦方向の解像度

さて、横方向の解像度はセンサーのピッチでわかりますが、縦方向はどうでしょう。最近のスキャナーはたいてい、縦方向は横方向の2倍の解像度になっています。横4800dpi縦9600dpiという表記。
上にも書きましたが、横方向の解像度にあわせていくつかの解像度に対応している程度ではと想像します。
横方向で1ラインの解像度が1600dpiであれば縦方向もそれ以上の解像度(画素ごとの分離)は望めないのではないでしょうか。まして基本流し撮りですから。

いろいろ書きましたけど、画質の違いはディスプレー等倍でやっと確認できる程度の場合もあります。フィルムのように何倍にも拡大してプリントする目的では目につきやすいかもしれません。まあ、感じかたは人それぞれですし、何も気を使わなくても充分な性能だとは思います。でも、どうせ同じ時間と手間をかけるのであれば、スキャナーのことをよく理解して楽しく?使いましょうということです。

ドラムスキャナー

ドラムスキャナーが過去の遺物なのか、いまでも現役なのか知りませんが、昔はフィルムやプリントのスキャンをお願いするときに、出力dpiを指定した上で、拡大、縮小、トリミングなどをお願いしていました。A4スキャナーで300dpi程度のものが数万円していた時代ですけど。今では2400dpiぐらいのスキャナーでもジャンクコーナーに山積みです。

ドラムスキャナーが画質劣化しないで、拡大縮小できるのは、ズームレンズがついているからでしょう。現在、ズームレンズのついたスキャナは皆無だが、ちょっと前までは一般用でもありました。例えば、ES-8000とか。ES-8000は800dpiですが、50~200%のズームレンズがついています。200%にすれば中央部分ならリアル1600dpiいけそうですが?いや、まてまて。ラインセンサーだからズームが有効なのは幅方向のみ。縦方向の解像度はユニットの送り精度に依存するしかない。縦方向の解像度は1600dpiか。これがズームレンズに呼応して1パーセント刻みで送り速度が可変するのならリアル解像度を得られるはずだがどうだろう?

というわけで最近、ES-8000を手にいれたのですが(もちろんジャンク品)まだ試していません。いつになるやら。

最近疑問に思う事は、デジカメで画素の縮小による画質の劣化がよく話題に上ってますが、スキャナーはどうなのかということです。画素が大きいほうがノイズが少ないというなら、CISの方が優れているはずですが、実際は安物扱い。
2400,4800dpiと数字が上がっていくなかで、1画素は小さくなっているはずですが、600dpiしかないスキャナの600dpiと2400dpiのスキャナでの600dpiで違いはあるのか?
まったく、必要もない疑問なのですが、またひまなときに遊んでみるつもりです。

久しぶりにスキャナー関係を検索したらスキャナでカメラを作成している方がたがいました。すごいですね。
超高画素&要長時間露光ですけど。

6月25日

Canonの新製品Canoscan 9000Fを調べていて、自分の勘違いに気がついた。
例えば、9600dpiのスキャナで4800dpiのスキャンをするとき、ccdセンサーは、半分しか使わないと思ってたのだ。
スキャナーは一般に、解像度が低ければスキャンのスピードがあがる。それは、単純に処理するデータ量が少ない性だと思っていた。でも、間違いだった。
低解像度、例えば300dpiのときでも、ccdはセンサーをすべて使わないと、光量が足りない。

4800dpiで1インチをスキャンするのに2分かかったとすると、ccdセンサー1個の露光時間は1/40秒。
同じスキャナで300dpiを1インチスキャンするのに2秒かかったとすると露光時間は1/167秒となり、前者の1/4になってしまう。
仮に1/40秒がccdの適正露出だとすれば、300dpiでは暗い画像しか得られないことになる。

きっとccdは隣り合ういくつかのセンサーの電荷をプラスして、少ない光量を補う仕組みがあるのだろう。
だから、低解像度で高速化できるのだ。

※補足 あとで調べたら、ビニングという仕組みだそうです。 

そんな事を考えつつ、海外のレビューを見てみる。

9000F review

下のほうに、9600dpiと4800dpiの比較がある。4800dpiはアンシャープをかけているようだが。
キャノンは9600dpiモードを、階調重視と表現しているが、まあ物は言い様。
9000Fも1ライン2400dpiのRGB各4ラインで、計12ライン。
1ライン2400dpiがフラットベッドの限界のようですね。

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