2010年1月21日

PX-5800はPX-5002の夢を見るか?

 激安?で手に入れたPX-5800であったが、写真プリントはすばらしい。色も素直で下手なカラマネは不要ではないか。モニタは現在T966とL567を並べていて、EZCOLORによる目視キャリブしかしてないけど、これでいいじゃんという感じ。

数少ない弱点をあげるとすると、基本解像度(ドットを省略せずにプリントできる上限の解像度)が360dpiだということ。これを意識しないとがっかりすることもある。とにかく、元の画像データが大きかろうが小さかろうが、フォトショップなどで画像劣化のすくない方法でデータを360dpiにリサイズして、それをプリントすること。そうすれば、ジャギーなどを最低限にできます。それでもルーペで覗くとA4プリンターに細やかさで負けるのはA4プリンターの基本解像度が720dpiだからです(エプソンの場合)。平面的には4倍の解像度になりますから、データの解像度をプリンタにいちいちあわせなくても、フチなしプリントで拡大されても、プリントの乱れを肉眼ではわからない程度に抑えることができます。

以下720dpiでのプリントサンプル。スキャンは1200dpi

PM-980C かつての名機。細部まで滑らかなのはさすがだが、黒のドットはやや太い。

PM-D600 4色機で明部のドットは荒いが実際の解像度は高く、ディテールもよくわかる。

PX-5800 ドットがはしょられるため段々になる。

基本解像度360dpiというのはプリンタドライバーでの話です。PX-5800のハードの限界ではありません。大判プリンタでは、印刷データの処理や印刷を高速にするためや、大きなプリントは離れて鑑賞されるためにこういう仕組みなわけです。PX-5800はL版もプリントできるPX-6500だったわけです。ですから、もしPX-5002のプリンタドライバーが改良されて解像度720dpiになれば、PX-5002はA2もプリントできるPX-5600になるわけで、そのプリンタドライバーを利用すればPX-5800もスペックアップさせてもらえるかなという期待もあります。LCCSの効果を生かすためには、インクドットはより細かく制御されなければ意味がない気もするし。これはダメでした。ハードはほぼいっしょ、ドライバーの解像度もいっしょでした。

PX-5800でQuadtonerip

久しぶりにQTRを試す。プリントはとてもスムーズ。用紙端3ミリまできっちりプリントでき、用紙端のプリントの乱れもない。
QTRはドライバーの解像度が720dpiはあるので、肉眼ではわかりにくいレベルで細やかにプリントできます。小さいプリントでジャギーが気になる場合や、データの解像度を気にせずプリントする場合などに試すといいでしょう。
ちょっと意地悪な720dpiデータでのプリントを2400dpiでスキャン。猫のひげ。

純正ドライバー

ひげが飛び飛びになる。グレーインクの陰にうまくカラーインクが隠れる。

QTR

ひげはOK、プリセットされたカーブでは、シアンやマゼンダもつかわれるので、ここまで拡大すればざらついた感じに見えるが問題ない。

QTRにてフォトブラック単色

一色でもここまでの解像度。残念なことに光沢紙では変なテカリ。マットブラック単色でマット紙なら迫力のプリントができるだろう。

QTRを使った分版印刷

個人的に残念なのは、写真印刷に特化されていること。画用紙のような風合いの高画質なプリントをしたければ、高価なアート紙を使えというわけです。私が普通紙画質にこだわるのは、いろんな紙を使いたいからで、それには普通紙でどこまでプリントできるかが目安になります。というわけで、CMYK4色のみによる分版印刷を久しぶりに試みましたが、うまくいきませんでした。紙送りの精度はすばらしく、ズレもほとんどなかったのですが、カラーバランスがとれなかった。色の正確さはでませんが、グラデーションはなめらかです。何かに使えるかな?

また振り出しにもどってしまった。彩度とコントラストでもあげてみるか。あれ、よくなった。もっとあげてみよう。おお、いいじゃん。というわけで、最後はあっさりと見つかった普通紙の高画質設定。用紙をフォトマットにして、コントラストと彩度を+10にあげるだけ。レベルは4でも5でもOK!これだけでグレーインクによる彩度低下を防げました。インクの量はさすがに多いので薄い紙はきびしいですが。

やれやれ、これでなんとか使い物になりそうだ。2色が残り2%になってしまったが、やっと新しいインクを買う決心がついた。

PX-5800はPX-5002の夢を見るか?

さて表題。PX-5002のプリンタドライバーが公開されましたので、試してみました。
PX-5002のプリンタードライバーによるPX-5800での印刷とPX-5800のプリンタードライバーでの通常印刷の比較。エプソン基準色にて。結果、ほとんど一緒。やや暖色になるかな。写真ではほとんどわかりませんが、チャートをプリントすると違いがわかります。ブルーとマゼンダの濃い領域で、PX-5800のドライバーでは階調に段々ができてしまう部分でも、PX-5002のドライバーでは滑らかにプリントされます。これがLCCS効果ですな。

プリンタドライバーがそのまま使えてプリント結果に差がないということで、ハードはあまりかわってないということがわかりますが、3.5pl→3plになったはずじゃあ?

次は、プリンタプロファイルを使ったプリントです。
PX-5002用のプリンタプロファイルを使ってPX-5002のドライバーでのプリントと、
PX-5800用のプリンタプロファイルを使ってPX-5800のドライバーでのプリントを比較します。ややこしいなあ。
結果からいってしまうと、色味はほぼ一緒で、こちらでも同様の階調の改善が見られました。
ただ、プロファイルの中身は結構違います。
これらを見ると、色データを最後にプリントデータに変換するプログラムがLCCSにより改良されたことがわかります。
つまり、プリンタドライバーの設定で色を補正しても、もちろん無補正でも、最後はここを通ってプリントされるわけで、オフにはできないわけです。
プリンタプロファイルは、無補正でのプリントを元に測色して、色変換のテーブルをつくります。
でも、PX-5002の場合は、元になる無補正のプリントがすでにLCCSのおかげで階調が滑らかになっているというわけです。ですから、当然出来上がるプリンタプロファイルもなだらかになります。

px-5800のプリンタプロファイル、グレースケール部分、ガンマカーブのような形。

px-5002のプリンタプロファイル。全体にまっすぐになった。明部はややさげている。PX-5600とそっくりだがグリーンが全体に下がっている。
ちょっと面白いのはプロファイルの作成された日時。今年の2月です。リーマンショックで発売を半年遅らせたなんて事情がありそうです。

カラーチャートの一例

px-5800のプリンタプロファイル(写真用紙)をあてたもの(colordarkroomにて)ブルーの暗部が妙な感じ。マゼンダが弱いのか赤の部分にもかなりマゼンダをプラスしている。

px-5002のプリンタプロファイル(写真用紙)をあてたもの、PX-5600同様いままで見たなかで一番滑らかかつ、色の変化がすくない。明部は彩度をもちあげている感じ。

実際のプリント。マット紙にて。

PX-5800のマット紙プロファイルにて、紙は純正でない安マット紙にプリント。ブルーにベタ塗り部分。

PX-5002のマット紙プロファイルにて、同様。ブルーとマゼンダの濃い部分が滑らかになっている。

というわけで、とりあえずプリンタドライバーを使うだけでもメリットがあることがわかった。
実際の写真プリントでも人肌などで違いがわかる。PX-5800では肌色の部分にシアンのドットがまばらに配置されたりするがPX-5002ではそのようなことがなく、滑らかである。まあ、ルーペで覗くとわかる程度で肉眼で違いを見つけるのは困難ですけど。

さて、リセッターは出回っていないので、5800→5002とするには、マゼンダインクとヴィヴィッドマゼンダ両方買って、ICチップを移植するぐらいしか手がない。費用は4色で16000円。しかも、完全にインクが入れ替わるまでそうとうプリントしなくてはならない。私のつかいかたでは一年先になりそう。

まあ、やめとこう。

大判プリンターにもドライバーの互換性がありました。
px-5800をpx-6500のドライバーでプリントすると、色味はほとんどいっしょ。
px-6550のドライバーでプリントすると、わずかにシアン気味。
こんなことするメリットは、長尺紙がプリント可になることかな。
ロール紙をとりつける工夫がいりますが。

一番メリットがあるとおもわれることは、pX-6550をpx-5002のドライバーでプリントすること。
何の改造もなくLCCSの効果を発揮できるはず。

PX-5002が144,000円



6件のコメント »

  1. こんにちは
    5800で6500のドライバーでプリントしようとすると機種が違いますといったメッセージが出て
    プリントできませんでした。
    何かやり方があるのでしょうか。

    コメント by max — 2010年6月8日 @ 1:39 PM

  2. うーん、特になにもせずプリントできましたけど。
    機種が違うというメッセージは、エプソンプリンターウインドウ3をオフにすれば出ません。
    プリンタードライバーのメンテナンスのメニューにあります。

    コメント by junky — 2010年6月9日 @ 12:27 AM

  3. PX-5002の情報収集中に貴ブログにたどり着きました。
    よろしければ下記の点お教え下さい。
    PX-5002で950mm以上の長尺プリントをしたいと思っていますが、
    PX-5002をPX-6550のドライバで動かすことは可能でしょうか。

    コメント by papilio123 — 2010年6月24日 @ 2:17 PM

  4. PX-5800でできましたから、できない理由はありません。ただ、長尺紙は試してません。
    PX-5002にはロール紙カッターがありませんから、印刷終了時にエラーになるかもしれませんね。あらかじめロール紙をカットしておくとか工夫が必要かもしれません。

    コメント by junky — 2010年6月24日 @ 3:50 PM

  5. 早速ご回答有難うございました。

    PX-G5000でもロール紙機能を使わずカットしてオートシートフィーダーで
    長辺1200mmの印刷をしました。
    6550のドライバならユーザー定義サイズで長辺9500㎜以上の設定が出来ると思いますので
    PX-5002でも同様にしようと思います。

    コメント by papilio123 — 2010年6月24日 @ 4:02 PM

  6. すみません。
    9500㎜-->950㎜の間違いです。

    コメント by papilio123 — 2010年6月24日 @ 4:04 PM

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