2007年8月25日

LUCIA INK(ピクサス9500用)をMP500で試す

顔料インクフェチ?な自分としてはやはり試してみずにはいられない。
もったいないのでCMYK4色だけLUCIAインクを購入した(KはフォトK)。

MP500にセットしようと思ったのだが、やっぱりそのままでは無理。インクの出口の形が違うし、カートリッジの製法の違いでタンクにテーパーがないので、つっかえて入らない。

仕方ないので、インクを抜いてみることにする。しかし、この長円形の出口からどうやってインクを抜くか?しばらく考えた。そうだ。キャップを使おう。買ったときについている保護キャップの真ん中に4ミリのドリルで穴をあけて、シリンジを突っ込む。これをカートリッジにつけると、簡単にインクは吸引出来た。

カートリッジの透明窓から、中の袋?がへこんでいくのが見える。
吸引したインクを押し戻すとすんなりとインクはカートリッジに注入できた。とても詰め替えの簡単なカートリッジである。

インクを抜いたカートリッジを、分解してみた。中はビニールの袋のようになっていて、インクは密閉状態で外気に触れないようになっている。袋のなかにはスプリングがはいっていて、スプリングが袋を広げようとする力で、インク漏れを防いでいるようだ。いままでスポンジでやっていたことを置き換えたのかな。さらにタンクのなかには、2枚の金属板がぶら下がっていて、これがヘッドの往復のたびに揺れてインクを攪拌するようだ。インク出口には、金属メッシュまではいっていてかなりコストもかかっているカートリッジだ。詰め替えがとても簡単で、スポンジなども使われていないから劣化する部分がなく、とてもリサイクルに適している。使い捨てではもったいない。


攪拌のための金属板


目いっぱい吸引したところ。ふとんの圧縮袋のようだ。このまま、シリンジを抜けば、カートリッジは自然と空気を吸って袋が膨らむ。しかしインクが入っている時は、スプリングの反発力とインク出口の抵抗が程よくバランスをとっている。よくできたダンパー?みたい。


その気になれば、ここまで膨らみます。他の機種のようにICを無効に出来れば、永久カートリッジになって、上位機種のカートリッジから抜き取って詰替えも簡単。4割ぐらいインク代を節約できそう。保障期間が過ぎたらやるといいかも。

MP500でLUCIAインク
MP500の染料インクの空カートリッジから、さらにしつこく吸引して、インクの泡をとりのぞいてから、(それでも完全とはいえないが)LUCIAインクを注入してみた。キャノンの詰め替えは初めてなので、インクを垂らしたり手が汚れて大変だったが、なんとか詰替えて、MP500にセットしてみた。2,3度クリーニングしたり、カートリッジのインク出口のスポンジを楊子でつついて泡をなくしたりしているうちに、安定したプリントが出来るようになった。

さて、肝心の画質は?

全体にイエローがちょっと強い。グレーのトーンがやや明るめで全体にイエローかぶり気味。ノーマルのときはグレーはシアンかぶりっぽかったけど。イエローが強いというより、マゼンダとシアンが染料に比べると彩度が落ちるのか?しかし、インクを麺棒につけて光沢紙にこすり付けて色を比べてみたが、彩度は染料インクに近いくらいある。イエローがレモン色っぽいのはエプソン顔料といっしょ。イエローインクはコパトーン?のような甘い匂いがします。手につくと松脂ではないですが、手が滑らなくなります。

LUCIAインクにはマット紙がベストマッチです。顔料対応普通紙の場合、ドライバーでマット紙を選択すると、とてもきれいに印刷できます。ただ、未対応の普通紙だとインクが沈んで彩度が落ちます。エプソンの顔料インクは滲みやすい紙でも結構がんばるのだけど。この違いは顔料に樹脂コーティングできるピエゾヘッドの勝ちかでしょうか?
普通紙にプリントしたものを水道水に晒してみましたが、色落ちはしません。指でこすると、ちょっとだけ落ちます。

光沢紙でもプリントそのものはなかなかきれいです。ただ、LUCIAインクは光沢紙の光沢をやや変化させます。そのせいで、写真というよりは、とてもよく出来た商業印刷っぽく見えてしまい、染料プリントのようなつややかな高級感がなくなってしまいます。傷はつき易いですね。
4色しか試していませんが、シアンインクが光沢紙の場合に光の反射が変です。蛍光灯などの下では赤紫の反射をします。こういうのをメタメリズムというのかな?お店の9500のプリントサンプルでは、なぜかこのような反射は見られない。10色もあるからうまく欠点を押さえているのか?紙はエプソンの写真用紙を使ったので相性もあるのかも。エプソン顔料でも乱反射はあるのでしかたないか。

それと、光沢紙の場合、フォト黒がいきなり黒になります。だんだんと黒くなるのでなく、ある段階からベタ黒にプリントされて汚くなります。これらは、あくまでMP500での場合で、マット紙では気になりません。
これに関しては、キャノンのプリンタの仕様であるようです。
ノズルチェックパターンをプリントすると、MP500では、シアンとマゼンダは大小のドットを打ち分けますが、イエローとフォトブラックは大きなドットしか打ちません。せっかくフォトブラックというカラープリント専用のブラックインクをセットしているのに、大きなドットしか打てないから、使われる範囲が狭く、階調のほとんどはシアンとマゼンダで出すというのがキャノンプリンタ(4色と6色機)の特徴のようです。
エプソンは全色MSDT(全色かは不明?)なので、ブラックもキャノンより広い範囲で使われています。カラーチャートをプリントすると、エプソンは階段を昇るようにだんだんと濃度が上がりますが、キャノンは明るいところではゆっくりと濃度が上がり、中間調も明るめで、最後に急激に濃度が上がって黒になるという感じです。
そのままのプリントで満足できればキャノン。レタッチの結果を生かして作りこみたければエプソン。もちろん、PRO9000やPRO9500は階調保持モードなどがあるようで、レタッチがそのまま反映されるようですが。

快調に数十枚、A4とハガキサイズをテストプリントしていましたが、ヘッドへのインクが間に合わないでカスレが出たり、フォト黒のドットがとても不安定になってきたので、使用をやめました。スポンジのカートリッジでLUCIAインクは無理があるのかも。

ここまでの結論としては、LUCIAインクは、マット紙、インクジェット対応普通紙ではとてもきれい。未対応紙では色が沈む。
抜き取ったインクはまだ残っているので、インク詰め替えのテクニックが向上したらまた試してみるつもりです。いつになるかなあ?キャノンのプリンタはまだ使ってから日が浅いので構造にしてもよくわかりません。

長々と駄文を重ねてまとまりませんが一応アップしておきます。LUCIA INKで遊んだのは発売直後ですから、もう3ヶ月ほど前です。インクカートリッジはよくできているので、他の機種にも使わるといいとは思いますが、またインクが値上がりしてしまうでしょうね。USAのキャノンを見る限り、新機種には目新しさがありませんが、何か隠し玉があるか?一眼デジの好調を見る限りではA3プリンタの需要は伸びそうだけど。とりあえず、エプソン新ヘッドの新機種に期待してみましょう。(2007/08)


LUCIAインク、MX7600に採用されました。なんで高価な複合機にしたんでしょうね。あまり売れてないみたい。IP4600の顔料タイプがあってもいいのでは?クリアインクは発色のためということもあるけど、こすれ対策もあるのでしょうね。(2008/10)

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