2010年5月13日

EC-01のどこがエコ?

海外で試験販売していたエコなインクジェットプリンター、EC-01を国内販売するとか。
いったいだれが買うの?補助金でもでるならまだしも。
普通のひとなら、初期投資がとても高価なので間違っても買う事はないでしょうが、一応注意書きを兼ねてメモしておきましょう。

本当にエコ?

インクカートリッジ(プラスチッック=石油)を減らす点では間違いなくエコだが、おおきなカートリッジのPX-B300、500でも近い効果がある。
電力消費、これはレーザーに比べればはるかにすくなく確実にエコ。でも他のインクジェットでもいいわけだ。
ひとつのものを長く使うという思想であればエコといえるが、どうも売り方がおかしい。
一年以内に2回インク交換サービスのついたインクおかわりパックなどを用意して、お得感を演出しているが、
逆に言えば、年間でA4を24000枚もプリントする使い方を勧めている。これがほんとにエコなの?

本当に低コスト?

ランニングコストはどうか。
エプソンのサイトではこのような比較がある。
PX-101のカートリッジ91個とEC-01のインクパック4個で同じだけの印刷(A4で8000枚)ができるという。
46インク91個×7.4ml=673.4ml。一色では168ml。すくなくともこれぐらいはインク容量があるようだ。
すべて同じか黒が少し多いのか?

EC-01(65000円)と同じだけプリントするのにPX-101ではいくらかかるのか計算すると、
本体5000〜8000円+カートリッジ91個×900〜1000円=82400〜99000円となり、
確かに計算上はコストが安い。

それでは、PX-B300ではどうか。
インクカートリッジ容量は最初についてくるMタイプが カラー53ml ブラック76ml で 補充用のLサイズが100ml LL(ブラックのみ)198mlである。
インク容量から推察すると、最初のインクが235ml+追加でLインクを5本で500ml=735ml。これだけあればトントンかな。
本体価格が30000円+Lインク5本×5000円=55000円。廃インクカートリッジつけても+2000円で済み、こちらのほうが一万円弱は安く済む。顔料インクで普通紙でもOKだし、なんせスピードは倍違う。

2クール目では差がさらに開く。
インク補充サービスは52500円だそうだ。メンテナンスも含めての価格ではあるだろう。
PX-B300ではインクのみで済み、Lサイズ7本×5000円+廃インクパッド2個程度×2000円=39000円と1万円は安くあがる。
ということで、文書印刷ではスピードのみならず、コストではかなわないことがわかる。

おまけに、私の現在のメインであるPX-A650を同様に使った場合のコストも載せておこう。
本体(ジャンク品)2000円+アウトレット純正インク400円(42タイプは13ml)×54本(これで700ml)=23600円。
これが一番エコでしょ!

さらに注意点をずらずらと

ビジネス向けなのになぜか顔料でなく染料インクであること。
普通紙でもプリントはできるが、顔料インクには劣る。
きれいにプリントするにはインクジェット用紙を使うことになり、紙代が高くつく。

8000枚プリントした場合
格安普通紙なら 8000/500枚×1パック300円=4800円
純正スーパーファイン用紙では 8000/250枚×1パック1300円=41600円

と、しゃれにならない差がつく。

縁なしプリントできない。これはプリンタ内部を汚さないのと、廃インクパッドの寿命を延ばすため。
PM-D600のプリンタードライバーを使えば回避可能かも。

大量印刷向きなのに、用紙を100枚しかセットできず、印刷がとても遅い。
カラーレーザーではA4で100枚プリントするのに5分で終わります。これはたぶん一時間。
普通の感覚では耐えられない。

インク一色でもなくなったらアウト。
これはかなり致命的。
売り文句からして、A4文書での使用を想定しているが、文書では黒インクを一番使う。
インクがたくさん入った長く使えるプリンタなのに、結局インク残量のバランスを気にして使わなければならない。
それなのに、プリンタドライバーでは、インクの色ごとの残量表示が出来ず、使い方の工夫もできない。

本体が壊れたときの保証は?
まあ、一年でしょうね。使われているパーツが家庭用ですから、もともと耐久性があるわけではありません。
長持ちしたらラッキーって感じです。
インク交換は3回までという決まりのようですから、仮に壊れてなくても、それ以上は使わせてくれません。

とまあ、ここまで否定しておけば、間違って買う人もいないでしょう。
最後にメリットをあげておきます。

コンパクト。
それなりに小さいです。

インク交換のわずらわしさがない。
年賀状、たまに文書、写真といったあまり使わない人にとっては、メリットになります。たぶん6年ぐらいもつんじゃないか?
一年1万と考えれば安いけど、壊れない保証はない。

コストのやすい光沢紙用染料プリンターとして。
エプソンの最近のプリンターのインクコストはあまりにもひどいものになっています。しかもA4の4色染料タイプがなくなってしまったのでなおさらです。EP-801A、802Aなどの高コストプリンターでインク代に数万円使ってしまった方々には、サブ機としていいかもです。

離島や山奥など、電気はあるけど、お店がない地域の方向け。
宅配便で法外な追加料金を取られえてしまう地域にお住まいの場合は、実用的かも。

個人的には、ビジネスというより、家庭用染料プリンターの置き換えに、そこそこの画質でよければ選択肢としてもありかなとは思います。なくなるたびにインクを買いにいくのも、一色ごとに交換するのも、ほんと面倒ですからね。
気になるのは、これ強インク?ということです。

外装、メカ、パッと見ても旧機種の使い回しも多そうだし、インクも需要の落ちた旧機種用の2世代前のインクの再利用だとしたら、ユーザーにとってのエコではなく、エプソンにとってエコなプリンターということになります。もし、強インクを使っているのなら、サイトに明記してくださいね。中の人。

まあ、販売目標も2000台と少ないし、販売店での展示もかなり限られた店舗でしかされないでしょうけど、それでも本当に必要ならどうぞ。

エプソンには他にも、GP-700とGP-710という化石のようなプリンタがあります。価格は7〜10万円で滅多にお目にかかれませんがいまだに販売はしているようです。メカはPX-B300などに生かされているようですが。以前、ハードオフで4万円で未使用品をみかけましたが、かれこれ1年以上、いまだ売れてませんね。

素朴な疑問

家庭用プリンタでは、
インク残量はインクカートリッジについたICで管理し、なくなると使えない。
廃インクタンクの残量はプリンター内部にメモリーされ、いっぱいになると使えない。

という仕組みですが、EC-01はどうなのでしょうか?
仮に、プリンター側にICチップやメモリーがなく、使用状況(インク残量や印刷枚数など)をプリンタードライバーだけで管理しているとしたら、EC-01そのものは全くの素のプリンターということになります。
ノズル構成の同じPM-D600などのプリンタードライバーで使い続ければ、壊れないかぎり使える神プリンターになるかもしれません。上蓋をはずせば、大判プリンター用のインクカートリッジの中身と同じ形のインクパックが4つ並んでるだけでしょうから、詰め替えも簡単。

あるいは、なにかプロテクトがかかっているのでしょうかね?購入&登録しないとプリンタードライバーさえダウンロード出来ない。この辺がひっかかりますね。

5月26日

EC-01操作ガイドを確認したら、インクがなくなると本体のインクランプが点灯するとのこと。それと、黒インクが少なくなると、モノクロデータをカラーインクでプリントしたり、カラーインクが少なくなるとカラーデータを黒インクのみでプリントする事ができるそうだ。これである程度インクを最後まで使えるらしい。

6月16日

日本では買わないとダウンロードさえできないEC-01のプリンタードライバーですが、海外を探せば公開されています。

エプソンヨーロッパサポートEC-01プリンタードライバー

これを使ってプリントしてみました。
手持ちのPM-A750がハードがいっしょで使えます。

ドライバーをインストールすると、プリンタープロファイルまで追加されました。プロファイルが提供されているとは驚き。
どれどれと、中身をCOLORDARKROOMで確認すると、作成日付が、2007年の6月。
確か2008年に発表、2009年に海外発売されたはずだから、、、ずいぶんと、寝かされてたみたいですね。

プロファイルの形を見るに、CMYのバランスはいいようだし、自然な発色は期待できそう。
黒は、強インク(ブルーブラック)ではないですね。

とりあえず、A750、EC-01それぞれのプリンタードライバーで普通紙プリント。
A750は、青みが強い。これはもともとの傾向。
対してEC-01はすごい赤茶色に。という事はEC-01は、イエロー、マゼンダのインクの発色が弱いという事になる。
いくつか試しましたが、色味は違うが画質は同じようなもの。
ということで、使われているインクは違うようです。
プリンタードライバーのインク表示はグレーになったままだから、プリンター側にインク残量を記憶するチップがあるのは間違いなさそう。
分解したら楽しそうだけど、玉数が少なすぎてジャンク品にはならないでしょう。

2011年2月

キャンペーンで49,800円のポイント10%、実質45,000円まで下がりました。インク補充サービスの価格を大きく下回り、使い捨てたほうが得な製品になってしまいました。ビジネスモデルは早くも破綻。まあ、ユーザーにとってはお買い得になってきましたね。

3件のコメント »

  1. EC-01で検索して、読ませていただきました。
    ついにエディオンで8000円で販売されるようになりましたので購入いたしました。

    もちろん使い捨てるつもりですが写真専用のプリンタと考えたらハイコストパフォーマンスですね。
    難点は縁なし印刷ができないところです

    コメント by ニコン使い — 2012年3月2日 @ 6:05 PM

  2. ついに処分価格となりましたか。必要ないけど私も買っておこうかな。
    詰め替えインクで運用するよりも安く済みますからね。

    コメント by junky — 2012年3月6日 @ 9:12 AM

  3. どうやら2月後半にカタログ落ちしたため投売りになったようです。
    弄ってみたい気はあるのですが運用する気は無いので
    ハードオフのジャンク待ちです。

    コメント by プリキッチャン — 2012年3月6日 @ 11:16 PM

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