2006年9月1日

手作業でマルチサンプルスキャニング(粒状感低減と、諧調を整える)

フィルムスキャンでは、いまいちのフラットベットスキャナーだが、何か出来ることはないか。
多重露光、重ね撮り?そうだ、こんな裏技はどうだろう。同じフィルムを何回もスキャンして、画像データを半透明にして、重ね合わせれば、1回だけより、よりクリアな画像が得られるのではないか。
天体観測みたいなノリである。

フィルムの同じコマを、何も設定を変えずに、4回連続してスキャンする。

PHOTOSHOPで、レイヤーを使って4枚の画像を重ね、半透明にして、画像ごとのズレを修正してから、画像を統合する。

使用したスキャナはエプソンGT-F600。


4枚の画像を各レイヤーに配置して、レイヤー1の画像を反転(ネガ化)。こうすると画像のずれがよくわかる。
他のレイヤーは透明度を25パーセントにして、1枚ずつ表示させ、レイヤー1とのズレを調整。


ドットのずれが、影のように現れる。月面写真のよう。最近の高解像度スキャナでも、スキャンごとに、縦方向では4~10ドットぐらいはズレるようだ。


ズレを修正すると、こんな感じで立体感が消える。各レイヤーごとにズレを修正したら、レイヤー1を元に戻し(反転)、すべてのレイヤーを表示させ、画像を統合する。


4800dpiで普通に1回スキャンした画像。時計の針の拡大部分。ノイズというか、関係のないような色飛び?がいっぱい。


4回スキャンし、画像を重ねたもの。ノイズが軽減されて、なだらかな諧調が現れた。コントラストとかピントの改善を期待していたのだが、そちらはあまり変わらなかった。目的の画像に仕上げて、プリント、特に拡大プリントする時の素材としては、なかなか有効な手段だと思うのだがどうだろう。

1600dpiでも試してみた。こちらはプリントもしてみたが、L判程度では、思ったほどの差は現れなかった。ピントが合っているところや濃淡のあるところは、目視では違いがわからない。ただ、背景の空やぼやけた部分では、粒状感が消えてなだらかになる。
もっとも、同じような効果は、3200dpiでスキャンしたものを1600dpiにリサイズしても同様の効果が得られたので、かかる時間を考えると、実用的ではないかも。

35ミリから、A3に出力するぐらいのときには、効果がありそうな方法だが。
時間はあっても、フィルムスキャナーを買うお金がない人(私)向きかな。


35ミリネガを1600dpiで普通に1回スキャンしたもの。
背景の空とぼやけた葉っぱの部分。
それにしても、すごいザラザラ感と色飛び。
これはノイズ?それともフィルムの粒子?
プリントすると、粒状感が目立つ。


4回スキャンし、重ね合わせたもの。
諧調がなだらかになり、色飛びが目立たない。
プリントしても、粒状感がない。

キャノンの8400FVでも、試してみた。ちょっと前まで、ピント合わせのことばかりで、ガラス直置きなど試していた。
ノイズとか、諧調とかには全く無関心であった。
今回、4枚重ねをやってみて、いかにスキャンした画像にノイズとか、諧調の飛び?が沢山ふくまれていたかを思い知った。
GT-F600に比べれば、ノイズや諧調性では、8400FVはノーマルでもかなり優秀だ。これでピントが合えば言う事なしだが。
とはいえ、ボケる事で、隣接する色同士が干渉しあって、ノイズ(色飛び)をふせいだりするような気もするし、高解像度やピントを追求するほど、ノイズが増えるのかもしれない。


8400FVで普通に1回スキャン。3200dpi。
あまりノイズらしきものは見えないが。


4回スキャンし、重ね合わせたもの。
やはり、諧調は格段になめらかになる。
200dpiでプリントしても、粒状感がない。
35ミリからA3に拡大すると、3200dpiでは、200~250dpiぐらいになる。
なんとか使えそうだ。
あとは写真の腕前。


4回スキャンした画像+シャープ(強)。
下の画像と比べても、同じフィルターで、これだけ荒さに差が出る。
ということは、素材として、ノイズが少なく整っているといえるのでは。


1回スキャン+シャープ(強)。
200dpiでプリントすると、目がよければ、30センチ離れても、粒状感がわかる。

私には、カメラやフィルムの知識も中途半端にしかない。
たまたま?買ったスキャナにフィルムスキャン機能がついていたおかげで、しばらく遊ばせてもらった。
A3まで拡大して写真プリントする方々は、きっと並々ならぬ画質へのこだわりがあり、プリントしたものを、額に入れて部屋に飾るぐらいのことはするだろう。
となると、何年もその写真を眺めるわけである。
スキャン時間が4倍に増えるぐらい、たいしたことではないはず。気が向いたら一度お試しください。

フィルムスキャナーには、マルチサンプルスキャニングがついていた。

あれこれ検索すると、高額なフィルムスキャナーには、マルチサンプルスキャニングという機能がついているらしい。
やはり、上には上がいるもの。知らなかったのは私だけ?
ただ、この機能は、スキャナー任せ(自動)であり、暗部中心にノイズを抑えるようだ。
評価も分かれるみたい。なんせ時間がかかるものね。16回とかも出来るらしいけど、時間も16倍かかる!
そして、ドットのズレもなく正確にスキャンできる高性能機ほど、毎回同じデータをスキャンしてしまう。
つまり、スキャンごとのデータのバラつきが少ないほど、スキャン画像を重ねていっても画質向上、ノイズ低減の効果が少ない。

ということは、毎回スタート地点の狂う、安価でノイズの多いフラットベットスキャナーにこそ、効果が絶大ではないだろか。
Silverfastのスキャンソフトでは、マルチサンプルスキャンがフラットベッドでも出来るらしい。位置のズレなんかは自動で補正してくれるのかな?

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